表紙買い2本勝負
下北沢のヴィレヴァンで「今日はネットの評判とか予備知識なしで表紙買いしたろ!」
と思って2冊選んで買ってきました。
まずアマリリス。
表紙が好きな雰囲気だったので目に止まったけど、よくよく見たら
昔好きだったサムライうさぎの福島鉄平さんの短篇集だったので即買いでした。
で、この表紙の子が男の子って時点でだいぶ衝撃的なのですが、
「アマリリス」は純粋な心を持つ少年が汚い大人に翻弄されて傷ついていく様を、
淡々とかわいらしい絵柄で描くことで文学的な香りさえ漂わせる不思議な短編でした。
ちゃんと読んだこと無いけど、少女漫画で少年同士の恋愛を描いて今も名作と言われてる
風と木の詩とかトーマの心臓とかに通じるものがあるんじゃないかな?
(ちゃんと読んでから言えよ…今度ネットカフェで読んできます)
同じぐらい好きなのが「私と小百合」。これも昭和初期~戦前の文学の雰囲気を
漂わせつつも「居丈高で苦手な同級生を女装して誘惑するよ!」というポップなお話です。
この女装した主人公がかなり可愛くて「絵柄の説得力って大事だな…」と思いました。
作風は違えど全体的に、表に出さない人間の醜い部分や弱い部分を描くストーリーで、
可愛い絵柄が相まって味わい深い1冊でした、かなりお気に入りです。
(あとサムライうさぎ読み返したくなった)
「なんかムショウに時代モノが読みたい」と思って手に取りました。
(時代モノ好きなんす…って他はオノ・ナツメさんぐらいしか買ったことないけど)
線の細い今風の絵柄ですがハートフルな人情モノです。(1巻の時点では)
時代背景的に豊かじゃない生活をしながらも、周囲の人と支えあって一生懸命生きてる
大人たちと子供たちが丁寧に描かれてます。
父ちゃんがクズなせいで苦労しまくりの雲雀ちゃんが健気で泣ける…(´;ω;`)
訳あり感も出しつつ謎の包容力で安心感を与える朽木先生がとってもいいキャラです。
わりと漫画好きの自分でも知らなかったので、もっと色んな世代の人に読んでもらいたいです。
少女誌に掲載されてるようですが中高年層にもすんなり受け入れられそう。
(と中高年予備軍は思います。)